2021年6月30日に誕生足した「SBI-SBI・V・全米株式インデックス・ファンド」ですが、運用報告書が公開され、隠れコストを含む実質コストが判明しました。
我が家では、積立NISA は楽天証券で楽天VTIを積み立てていますが、SBI証券では毎月の5万円のクレカ積立&一括長期投資用はSBI・VTIで運用しています。
これまで楽天VTIをメインで積立てきたけど、SBI・VTIも気になっている方が多いのではないでしょうか?
SBI・VTIと楽天VTIの実質コストやリターンを徹底比較しました!
SBI・V・全米株式(SBI・VTI)の実質コストが判明!楽天VTIとコストやリターンを徹底比較!!
このブログで紹介している数値は、下記の運用報告書をもとにしています。
【SBI・V・全米株式】 決算日:2022年7月11日(第一期)
【楽天・全米株式】 決算日:2022年7月15日(第五期)
SBI・VTI vs 楽天VTI(コスト比較)
まずは、この記事に辿り着いた皆さんが一番気になっているSBI-VTIと楽天VTIのコスト比較を紹介します!
SBI・V・全米株式 | 楽天・全米株式 | |
(a)信託報酬 | 0.066% | 0.132% |
(b)売買委託手数料 | 0% | 0.002% |
(c)有価証券取引税 | 0% | 0% |
(d)その他費用(隠れコスト) | 0.017% | 0.023% |
運用管理費等 | 0.03% | 0.03% |
合計 | 0.113% | 0.187% |
運用管理費等など全ての費用を含む、トータルコストはSBI-VTIの方が楽天VTIよりも「0.074%」低いです!
SBI-VTIや楽天VTIに投資をしようと考えている方であれば、投資信託のコストは安ければ安い方がいいといのをご存知かと思います。
たった「0.074%」ですが、されど「0.074%」 です。
SBI・V・全米株式のコスト(隠れコスト含む)
SBI-VTIの目論見書等に記載されている信託報酬率は0.0938%程度となっています。(程度となっているのは運用次第で多少変動する可能性があるからです。)
こちらの数字は先ほどのグラフで隠れコストと記載している「その他費用」を除く費用が信託報酬率となっています。
この部分は、運用報告書では、
- 信託報酬(0.066%) + 運用管理費等(0.03%) = 0.099%
となっており、若干高くはなっています。
詳細としてはこんな感じです↓
運用管理費用を含めて総経費率は下記の通りです。
楽天VTIのコスト(隠れコスト含む)
楽天VTIの経費の詳細も確認していきます。
楽天VTIの目論見書等に記載の信託報酬は「0.162%」となっています。
こちらは運用報告書でも同じく、
- 信託報酬(0.132%) + 運用管理費等(0.03%) = 0.162%
そして費用の詳細はこんな感じです↓
SBI-VTIと楽天VTIの経費率の違い
SBI・V・全米株式 | 楽天・全米株式 | |
(a)信託報酬 | 0.066% | 0.132% |
(b)売買委託手数料 | 0% | 0.002% |
(c)有価証券取引税 | 0% | 0% |
(d)その他費用(隠れコスト) | 0.017% | 0.023% |
運用管理費等 | 0.03% | 0.03% |
合計 | 0.113% | 0.187% |
両者を比較すると、一番大きな違いは信託報酬にあります。
信託報酬とは、投資信託の運用や管理に係る必要です。
その違いを見ていくと、SBI-VTIと楽天VTIは共に、丸っと全米の株式に連動する投資信託ではありますが、投資対象に違いがあります。
【SBI-VTI】
- VTI
【楽天VTI】
- VTI
- S&P500に連動した先物取引
楽天VTIの組入資産の明細 |
SBI-VTIは純粋にバンガード社のETFであるVTIだけに投資しているのに対して、楽天VTIは資家から多額の解約注文があった場合に備えて、流動性の高い「短期金融資産」を持っています。
この「短期金融資産」があると、VTIへの投資比率が落ちてしまい、指数への連動性を損なうため、VTIの値動きに近いS&P500の先物を組み込んでいます。
ベンチマークとの差異
両者とも、ベンチマークは、CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)です。
「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」とは、米国株式市場の大型株から小型株までを網羅し、投資 可能銘柄のほぼ100%をカバーした時価総額加重平均型の株価指数です。
では、実際にベンチマークとなる「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」の際を運用報告書ベースで見ていきます。
【SBI-VTI】 -0.5%
SBI-VTI |
楽天VTI |
こちらはコストも含めたベンチマークの差異となっていますが、比較するとSBI-VTIの方が0.1%ほど優位な状況でした。
いずれも、ベンチマークからのマイナス要因として、信託報酬等をあげています。
単純に考えると、経費が安い分、SBI-VTIの方が成績が良くなっています。
ただ、これは単年の話なので一概には言えないのかなと思います。
SBI・VTI vs 楽天VTI(過去一年の騰落率の比較)
2022年9月16日時点のSBI・VTIと楽天VTIの騰落率を比較しました。
期間 | SBI・VTI | 楽天VTI |
前日比 | -1.22% | -1.23% |
1週間 | -2.82% | -2.81% |
1カ月 | -2.21% | -2.26% |
3カ月 | 10.63% | 10.64% |
6カ月 | 11.30% | 11.23% |
1年 | 12.26% | 12.17% |
この一年だけを見ればやはり、SBI・VTIの方が概ね優位な成績となっています。
SBI・VTIと楽天VTI徹底比較 まとめ
今回はSBI・VTIと楽天VTIの隠れコストを含む、実質コストや過去一年間の成績を徹底的に比較しました。
結果、この一年だけを切り取れば、SBI・VTIの方が経費が安い分、騰落率も良いという結果になりました。
まだまだ、この一年だけで判断するのは時期尚早かと思いますが、SBI・VTIは実質コストも安く、運用成績も楽天VTI以上の成績を残しているので、現在楽天VTIに投資している人にとっては、十分に検討の余地に値する存在になっているかなと思います。
2022/09/と2023/01のブログの内容を見て教えていただきたいと思いました。お手間でなければご意見をいただけますでしょうか。
返信削除SBI・V・全米株式インデックス・ファンドの運用報告書(全体版)の第一期の内容について疑問がわきました。
運用報告書のP17の損益状況を見ると、受取配当金は、「794,343,372(円)」とあります。
受け取り配当金を2022/7/11当時の為替でドルに換算すると、「794,343,372(円)÷136.5(円/ドル) ≒ 5819365(ドル)」となります。
P16の組入資産の明細を見ると、VANGUARD TOTAL STOCK MKT ETFの口数は3,505,510(口)となります。
これらから配当金を一口当たりにすると、「5819365(ドル)÷3,505,510(口) ≒ 1.66(ドル/口)」となります。
しかしながら、VANGUARD TOTAL STOCK MKT ETFの配当金を調べると以下の通りとなります。
2022/6/23 $ 0.7491
2022/3/23 $ 0.7082
2021/12/28 $ 0.8592
2021/09/27 $ 0.7242
配当金の合計は、「約3.041(ドル)」となります。
運用報告書から算出する配当金は、約1.66(ドル)であり、ETFを直接購入した時の配当金は、約3.041(ドル)となるります。(ちなみに2021/9~2022/6までの為替の平均を約120円とした場合、投資信託が取得した配当金は約1.9(ドル)程度。)
投資信託では、直接ETFを購入した場合に比べて配当金が約30~45%程度少なくなっているように思えます。
私の計算に何か間違いがありますでしょうか。
コメントありがとうございます。投資初心者の私なんかより、具体的に計算されていて、参考になります。
削除単純に、日本と米国で20%と10%が課税されていらとすれば30%となり、あとはレートの計算の仕方ということで、ある程度正当化されるのでしょうか?
いま、2024年のNISA拡大に合わせて、投資信託にするべきかETFにするべきか悩んでいるところです。
どうもありがとうございました。確かに、税金の課税は抜けていました。
返信削除私も直接ETFを購入するほうがもしかしたらいいのではないかと、このサイトの説明からも思いました。
ETFか投資信託かは非常に悩みどころです。
コメントありがとうございます。
削除本当に悩みますね、、いろんな方のYouTube等みても大差はないといっているのですが、、来年に向けて、実際に少額買って比較してみてもいいのかなと思ったりしています。